経営の極意~これからはテナントリテンション~ 2014年4月29日 4:24 PM
キーワードは「家賃」です。
家賃と言っても、家賃には大きく3つの家賃が
存在します。
(3つの家賃)
①安売り家賃
②適正家賃(相場家賃)
③ターゲット家賃
図式にもあるように、オーナーさまはこの3つの家賃が
あることを認識することから始まります。一般的なオーナーさまは、
家賃が下がった、家賃が下がったと言っておりますが、
その家賃はどの家賃のことですか、と不思議に思うことが
あります。
ここで問題が起きてくるのが、
「募集家賃 ノットイコール 適正家賃」
という現象です。オーナーさまの中には、ここを間違って
認識している方が多いように思います。今募集をかけている
家賃が適正家賃であり、相場家賃だと勘違いされているのです。
私は家賃を下げることはお勧めしません。しかし、ここで言う
“家賃”というのは、“適正家賃”という意味です。ですので、募集家賃
から下げないのではなく、適正家賃から下げないということです。
あとは、オーナーさまがどの入居者層をターゲットにこの先
経営していくのか、という方針により変わってきます。
家賃を5,000円までなら下げて、それで満室にするぞ!とか
家賃は下げずに、100万円投資をして7,000円家賃を上げるぞ!
どちらも正解です。
計画を立て、キャッシュフロー分析のもとで、家賃を下げて募集をする
とか、投資をして価値を上げていく、ということを戦略的にすることが
大切なのです。
経営の極意~これからはテナントリテンション~ 2014年4月28日 4:24 PM
家賃を下げるか、投資をして家賃を上げる(キープ)するか
で経営は変わります。
しかし、家賃を下げて空室を埋めようとするオーナーさまが
非常に多いように思います。なぜか。
それは、簡単だからです。手っ取り早いからです。また、仲介
会社の営業マンは、
「○○オーナー、家賃を3,000円下げたら決まりますよ!」
とすぐ言ってきます。オーナーさまも、それで決まるなら良し
にしよう、と家賃を簡単に下げます。
しかし、よく考えてください。一度下げた家賃を上げることは、
2倍も3倍も努力と工夫が必要なのです。
ここで勘違いをしてほしくないのが、
“賃貸経営は何もしなければ必ず家賃(価値)は下がる”
ということです。これはどんなオーナーさまでも同じです。
だから、何もしないオーナーさまのマンションの家賃が下がる
ことは決して珍しいことでも、不思議なことでもありません。
当然のことなのです。
では、そのまま家賃を下げ続けるどうなるのか。考えるだけでも
ぞっとします。そのようにならないように、定期的に投資をして、
家賃が下がらない工夫をする、もしくは入居者に選んでもらう
ような努力をして家賃を1円でも高く貸していく工夫が必要に
なるのです。
ここから大切になるのが、「家賃」というキーワードです。
経営の極意~これからはテナントリテンション~ 2014年4月27日 4:23 PM
最近の賃貸住宅利用者の意識傾向としては、
家賃が少し上がってもこだわったお部屋に住みたい、
という方が増加しているみたいです。
ここ数年で“リノベーション”や“DIY”という言葉が
一般的に用いられるようになりました。それまでは、
賃貸経営においてこの言葉はまだまだ浸透して
おりませんでした。このような動きを考えてもこれからの
人々は、リノベーションやDIYということに興味がある。
一戸建住宅や分譲マンションに住む人だけでなく、
賃貸住宅に暮らす方々も同じ傾向です。
ですので、賃貸住宅で退去を機にリノベーションすると
家賃が10%ほど上がっても入居が決まるのです。
しかし、今までのリノベーションはオーナーさまや管理会社、
リフォーム会社が一方的にお部屋を作っておりました。
住んでくれるであろう入居者の世代やターゲットを明確にし、
コンセプトをつけたリノベーションをきちんと施工して
くれていればまだ救いはありますが、ただ部屋を綺麗に、
ただ間取りを変えて、良い設備を入れ替えるというような
リノベーションがまだ主流です。
それでも今は、そのような賃貸物件が少ないので、
入居は決まると思います。しかし、これも供給が増加して
きたときには厳しくなると思います。そこで、一方的に
綺麗な部屋や過剰な設備を提供するのではなく、
入居者に選んでもらう、入居者自らコーディネートする
リノベーションがこれからのテナントリテンションという観点で
みたリノベーションには必要になってくるのではないかと
考えています。
経営の極意~これからはテナントリテンション~ 2014年4月26日 4:23 PM
最近の賃貸におけるお部屋探しは、入居希望者からみると
とても受身の状態となっております。昔から比べると
インターネットが普及してきたため、少しは改善されて
きていますが、まだまだ受身だと感じております。
受身が良くないということではなく、そこを改善することで、
テナントリテンションという観点で改善することができると
考えています。
どういうことかと言うと、入居者が受身で賃貸のお部屋を
探していると、その部屋に愛着が持てません。そんな
お部屋は市場にいくらでもありますので、ちょっとしたことで
引越しということにつながります。
そうではなく、入居者が参加型でお部屋を探せるという
ような形に変えていくことが大事ではないかと考えています。
お部屋に愛着を持ってもらい、そのお部屋の代わりは他には
ない、と思わせることができれば、○だと思います。
そのような仕掛けの一つとして、
「壁紙・床材・キッチンシートを入居者に好きに選んでもらおう!」
ということをしています。
このようにすることで、入居者は内覧の段階から、ただ案内される
だけでなく、お部屋の中で
「あーでもない、こーでもない。こんなイメージがいいよね!」
といったように想像をしていきます。これが大切なのです。
そして実際住むときには、自分の好みに合った、そこにしかない
お部屋に住むことができるのです。
経営の極意~これからはテナントリテンション~ 2014年4月25日 4:23 PM
私が最近オーナーさまに口すっぱくお伝えしている
ことがあります。それは、
「これからの賃貸経営では、今までのように空室ができると
原因を分析し、対策を立て、実施する力は最低限必要です。
それ以上に大切になるのが、テナントリテンションを高める力
です。」と言って廻っております。
テナントリテンションとは、
“借りてもらう期間を延ばす”ということです。一度入居して
もらったら、1年でも長く、1ヶ月でも、1日でもというのが
オーナーさまの心情だと思います。
今までの賃貸経営では、
それは入居者の都合次第で、こちらではどうすることも出来ない!
と思っていませんでしたか。確かに、転勤などやむを得ない理由は
あると思います。しかし、オーナーとして何もせず、入居者の気分
次第で入退去を繰り返すような経営では、これからの賃貸市場で
生き残ることは難しくなってきます。
では、どうするのか。
それは、1日でも長く住んでもらえるような仕組み、サービスを提供
していくことです。賃貸経営は貸し手市場、リフォームすれば家賃
そのままで入居が決まる、というような話は過去の栄光です。
そこで、ここからは実際に賃貸管理などを通じて実践してきたことを
ご紹介させて頂きます。
経営の極意~所得税のカラクリ~ 2014年4月24日 4:22 PM
所得税対策として効果的なことが、
資産を組み合わせるということです。
もう少し説明すると、資産を組み合わせることで、
新たな減価償却を加えるということです。
減価償却費は以前もご説明したように、税務上
経費として計上することができます。
また、一般的には経年と共に減少していきます。
ですので、年数の経過に伴い新たな経費を
つくる必要があります。
そこで、新たな資産を購入するのです。新たな
減価償却費を購入するという考え方です。
減価償却費が増えると、税務上のキャッシュフローは
圧縮でき、税金を抑えることができます。
資産の組み合わせにより税金を圧縮すると共に、
新たに増えたキャッシュで先の賃貸不動産の繰上げ返済に
充てていきます。繰上げ返済をすれば、税金対策にもなり、
キャッシュフローがどんどんまわっていきます。
このように資産を上手に組み合わせて、資産全体で
考えていくことが大切です。
経営の極意~所得税のカラクリ~ 2014年4月23日 4:22 PM
簡単に説明すると、個人事業主でできる対策として、例えば
1)青色申告特別控除
2)小規模企業共済
などがあります。これはごくごく一般的な例です。
青色申告特別控除については、さきほどご説明をした通り
です。
小規模企業共済については、掛金月額は1,000円~70,000円
の範囲内で自由に選べます。払い込み方法も月払いか半年払い、
年払いから選ぶことができる共済制度です。
掛金については、全額課税対象から控除することができます。
気をつけないといけないのが、実際に手元からその分は支払わないと
いけない、という点です。
共済金を受ける際は、その発生事由により様々ですが、こちらからの
解約申し出については240ヶ月以降であれば、掛金を割ることは
ないかと思います。
共済金の税法上の取り扱いは、事由により退職所得扱いと一時所得扱い
に分かれます。ちなみに、解約を申し出た場合には、一時所得扱いと
なりますので、計画的に実施することが大切です。
経営の極意~所得税のカラクリ~ 2014年4月22日 4:21 PM
所得税対策として次に考えることは、運営が
始まった状態でいかに対策をするか、ということを
考えることが大切になってきます。
まず個人事業主であれば誰でもできることとして、
1)青色申告
があります。これは、毎年65万円を経費として計上
することができます。事業的規模としては、10室もしくは
戸建の場合は5棟という基準があります。この基準を
満たしているオーナーさまであれば、個人事業主として
青色申告をすることができます。
同じような考えで、所得税を抑えるためには
2)経費をつくる
ということもあります。経費の場合は、実際に出ていくお金
と減価償却費と言われる、実際には手元から出ていかない
お金があります。
また、個人と法人では違った対策を講じることができますので、
その点について詳細にみていきます。
経営の極意~所得税のカラクリ~ 2014年4月21日 4:21 PM
事業収支計画を立てる時点で、所得税(デッドクロス)まで
考えた事業計画を立てることができれば、様々なリスクを
把握し、事前に対策を打つことができます。
4)長期計画を立てる(デッドクロスを踏まえた計画)とありますが、
これができればベストです。しかし、賃貸経営をしていても、
入居率や情勢、税制などの変化を予期することはとても
困難です。
全ての計画で、当初立てた計画から寸分の狂いもなく、事業を
遂行できれば誰も苦労しません。そこに予期せぬことが起きたり、
賃貸経営特有の経年に伴うリスクに頭を抱えるのです。
ですので、長期計画を立てられる際にも、賃貸経営をする上での
様々なリスク(空室や家賃下落、金利上昇など)を検討して
おくことが大切です。
その中で、どのような対策が立てられるか、ということが重要に
なります。無理な計画を立てるのではなく、最悪のシュミレーションの
中での対策を考えることです。
計画前ならびに計画段階で考えられることは、これまでに説明して
きたような内容です。
あとは、運営しながら様々な対策を考えること、他の資産との組み合わせ
にて対策を講じていくことが大切になります。
経営の極意~所得税のカラクリ~ 2014年4月20日 4:21 PM
企画段階で考えられることの一つとして、
3)返済期間を短くする
ということがあります。
返済期間を短くするということは、毎月の
返済額が多くなります。また、短期でのお借入
になると、その分1回の返済額に占める利息分
の割合も高くなるので、申告上経費として計上
できる分が多くなります。
この対策に関しては、借入を短期にすることで、
税務上のリスクは改善されると思いますが、
キャッシュフローは圧迫される恐れが高いです。
税務対策はできたが、肝心のキャッシュフローが
残らないという事業になっては、何をしているか
分りません。ですので、事業の計画段階できちんと
シュミレーションをした上で、何年で借入をするのか、
ということを明確にしておく必要があります。