北岡剛介のブログ 優良な資産継承物語

今までの賃貸経営ではあまり意識してこられなかった

かもしれませんが、これからの賃貸経営で考えていかないと

いけないキーワードの一つに「退去リスク」があります。

今から20年、30年前は逆に「退去ビジネス」と言われるような

状態が賃貸経営の中で起きていました。

どういうことかと言うと、賃貸住宅の供給がまだ少なく、借り手が

溢れていた時代は、明らかに貸し手(オーナーさま)主導の

賃貸市場でした。ですので、年々家賃が上がっていたり、

退去したときの清算は借り手負担、次入居する方からは

家賃の6ヶ月や12ヶ月の敷金を預かるといった具合です。

このような貸し手主導のときは、退去リスクは少ないと言えます。

しかし、昨今の賃貸市場はこのバランスが逆転しております。

ということは、借り手に対して貸し手(賃貸住宅)が余っている

状態です。こうなると、オーナーさまにとって不利な状況になって

いきます。

いざ、最近の賃貸経営をみていくと、

・一度空いたら長期間空室のまま

・家賃を下げないと決まらない

・礼金、敷金がとれない

・仲介会社への広告料が増え続ける

・退去時の入居者負担額が少ない(国交省のガイドライン)

一度、部屋が空くだけでこれだけのリスクが発生して

きます。今まで、空室や滞納のリスク、金利上昇の

リスクなどについては対策を打ってきたオーナーさまも

おられると思いますが、これからはこの「退去リスク」に

対して対策を考え、アイデアを振り絞っていく必要が

あるのではないかと思います。