北岡剛介のブログ 優良な資産継承物語

案内は定期的にあるけど、成約率が低い場合にどうすれば良いのか、

ということについてお話します。

この場合、実際は細かい市場の調査などをする必要がありますので、

参考程度にしてください。

②成約率が低い

 ⇒管理方法を見直す(空室管理・共用部の定期点検・日常清掃)

 ⇒対応を見直す(早期対応・柔軟な対応)

 ⇒おもてなし方法を見直す(スケール・メモ帳・ペン・芳香剤・スリッパ・大家の手紙)

 ⇒物件の魅力の伝え方を見直す(POP・モデルルーム)

 ⇒間取り・内装を見直す(リノベーション・プチリフォーム・原状回復工事)

 ⇒用途を見直す(コンバージョン)

 ⇒貸し方を見直す(マンスリー・家具付マンション)

ここで大切なことが、“当て物件”になっていないか、ということです。

仲介不動産会社の営業マンは、1人のお客様に対して

3件から5件の賃貸物件を案内します。

その案内方法も、「当て物」「当て物」「決め物」ということで、

最後に決める物件まで2件から4件の“あまり良い物件ではないもの”を

案内します。

この当て物件になっているとしたら、いくら案内件数が多くても

入居が決まる可能性は低いと思います。

最近の賃貸仲介市場では、インターネットの普及により、

入居者さんが自分で物件を絞り込み、

見学したい物件を指定する場合が多いと思われます。

しかし、まだまだこのような方法で案内していることは、現実です。

空室になっている原因が分かれば、次は対策を考えることです。

賃貸物件の立地や周辺の市場性により、

一概に言えない部分はあると思いますが、次のような対策を考える

ことができると思います。

①案内件数が少ない(認知度が低い・条件に合わない(入居者/仲介不動産会社))

⇒募集条件を見直す①(家賃・敷金/礼金・初期費用)

⇒募集条件を見直す②(広告料)

⇒リーシング方法を見直す①(仲介不動産会社への訪問頻度・TEL・FAX・メール・WEB)

⇒リーシング方法を見直す②(物件資料・プロモーション動画)

⇒仲介不動産会社さんとの関係を見直す(食事会・定期訪問・TEL)

このような対策をして、案内件数を増やすことが大切です。

単価を上げるということは、「家賃を上げ」て貸すということです。

このような賃貸市場の時代に、何を言っているんだ!

と言われるかもしれません。

しかし・・・実際に可能なことなのです。

ここで一つ、家賃を上げると言っても

「どの家賃から上げるの?」

ということがキーワードになってきます。

家賃には大きく4つあります。

 ①安売り家賃(相場よりも極端に安い家賃)

 ②相場家賃(相場からみて相応な家賃)

 ③募集家賃(現在募集している家賃 ※②・③と同じ場合があります)

 ④チャレンジ家賃(工夫を凝らして募集をし、決まる家賃)

家賃を上げるのは、相場家賃よりも上げるということです。

空室物件で多いのが、家賃設定を間違っている場合が多々あります。

その場合は、相場家賃に見直し、その家賃からアップさせることを考えます。

実際に効果のある方法としては

 ①条件を見直す

 EX.敷金・礼金変動型家賃、敷金・礼金0円募集

 ②リノベーションをする

 EX.内装リノベーション(1.5万円/㎡で家賃10%アップ)

 ③貸し方を変える

 EX.家具付き賃貸(30万円の投資で家賃5万円アップ ※3DK)

市場を調査し、現状の問題点や市場の特性を理解した上で

対策を講じれば、単価を上げることは可能になります。

賃貸経営の収入は

「部屋数×単価(家賃)×入居率」

です。

建ってある建物の部屋数を増やすことは容易ではありません。

単価(家賃)を上げることは、市場やニーズに合わせれば可能です。

入居率についても、リーシングに対する少しの工夫とアイデアで可能だと考えられます。

また、これからの時代は、入居率を高めることと同じくらい、既存の入居者満足を実現し、

テナントリテンションを高めることが大切になります。

キーワードは

「単価(家賃)を上げる」

「入居率を高める」

「テナントリテンションを高める」

ということです。

収入を増やす方法は、空室を出さないことや空室期間を最短にすること、

最大の家賃で貸すことなど様々あります。

立地や市場、物件により方法は多種多様です。

収入を増やすぞ!ということでもう一つの考え方があります。

それは、「資産を組み合わせて考える」ということです。

マンション経営だけで考えると、その建物だけの経営で考えてしまいがちですが、

資産という観点で考えれば、“組合わせる”ということができるようになります。

ということは…

①所有しているその他不動産収入(借地、駐車場、貸家、店舗、マンションなど)

②不動産を買い足す(収益不動産)

③所有地を活用する(売却、貸す、建てるなど)

④土地を買って建てる

こういった方法を考えることで、

賃貸経営の経営改善をより効果的に進めていくことが可能になります。

賃貸経営も企業経営と同じで、いかにして売上を最大にし、

経費を最小にするか、ということに尽きます。

特に売上を最大にする、ということをいかに実現していくかが重要です。

売上を最大化するテーマとしましては、

①空室を出さないこと(テナントリテンション)

②空室期間を最短にすること

③最大の家賃で貸すこと(その部屋の価値に対して最大の家賃)

④副収入を稼ぐこと

⑤貸し方を変えること(家具付きなど)

⑥入居者へのセカンドビジネス

これらのことを複眼的に考え、マンションの価値を最大化し、売上を最大化する。

そのためにも、現状の分析(近隣賃貸市場 建物 キャッシュフローなど)をし、

問題点を抽出して、改善策を打っていくことが必要となります。

アパ・マン経営の特徴 2014年1月7日 5:33 PM

新年あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願い申し上げます。

 

私は賃貸マンションをリスクがあると思っています。

一方で「仕組みが理解できれば簡単で取り組みやすい事業」だと思っています。

 

マンションの事業の特徴は

・売上が下がりにくい(※一気にゼロになることはない)

・比較的利益が残りやすい

・入居募集してくれる賃貸不動産会社がいる

・管理してくれる管理会社がいる

など経営がしやすい周辺の環境も整っていると思っています。

 

マンション経営は事業拡大がしやすく、収益の拡大もしやすい事業です。

だから大家さんに素晴らしい未来が生まれると思います。

 

一方で拡大するには負債を抱えるリスクも背負わなければなりません。

「自己責任を取る」という選択をする必要があります。

 

そのためには、多くの知識と技術を身につける事、適切なパートナーを見つけることが大切になってきます。

「空室が増えて大変だ!」「家賃が30%下落してどうしたら良いのか・・・」

という悲痛な叫びを最近よく耳にします。

たしかに、賃貸マンションを建築した当初は、その間取りや設備、

デザインで入居は決まっていたかもしれません。

しかし、この急速な時代の変化、市場ニーズの多様化に伴い

賃貸市場はめまぐるしく変化しています。

とはいえ、そのような時代でも賃貸経営でやることは大きく2つなのです。

 ①収入を増やすこと

 ②経費を下げること

 

■収入を増やす

収入を増やす、と聞くと「家賃を上げるなんて無理だよ」とか、

「家賃を上げることが出来たのは一昔前の話だよ」などと

マイナスな印象を抱くオーナー様が多いのではないでしょうか。

しかし、収入を増やすということは、ただ単に家賃を

上げたりすることだけではありません。

この時代に何もせずにただ家賃を上げて募集をしていくことは、

大きなリスクかもしれません。しかし、収入を増やすためには、

他にもたくさんの方法があるのです。

 

■経費を下げる

利益を出すためのもう一つの考え方として、経費を下げることです。

賃貸マンションを経営していると、様々な経費がかかってきていると思います。

しかし、普通のオーナー様はそれらの経費に対して、「本当に必要だろうか?」

などと疑問を感じたり、「もっと安くできる方法はないだろうか?」と

考えたり探したりということはあまりされていないように思います。

しかし、今の賃貸マンションを成功に導くには、

必ずこの「経費を下げる」ということは重要なポイントになります。

ただし、勘違いして頂きたくないのは、「経費削減」と「ケチ」は違います。

極端な例を言えば、共用部の電球をいくつか外す、

などは入居者に不便な思いをさせる、良くない印象を持たせるだけです。

経営者として「経費削減」できる方法を見つけて頂きたいと思います。

 いくつかご紹介します。

 ①固定資産税を下げる(家屋)

 ②金利を下げる

 ③金利を延ばす

 ④EV保守点検費を見直す

 ⑤電気代を見直すなどです。

 

オーナー様もお気づきのように最近の賃貸マーケットは

需要と供給の逆転現象が起きています。

そのため空室物件が増加し、大阪府でも20%近い空室率となっています。

そこでよく耳にするのが「空室対策」という言葉です。

空室が発生して初めて対策を講じ、一日でも早く入居を入れます。

弊社でも、以前「空室対策」に関するセミナーを開催しました。

しかしこれからは、この空室対策と同じくらい大切になるのが、

今回ご紹介する「テナントリテンション」という考え方です。

昔の賃貸マンション経営は、礼金ビジネスと言って、

退去の度に家賃は上がるは、礼金で100万円収入が入るは、

部屋が少ないからリフォームもそこそこで大丈夫と、

本当にオーナー様にとって魅力的な資産運用でした。

だから、短期間で入居者が入れ替わりする方が、

オーナー様にとってメリットが大きかったと言えます。

しかし、今は、退去が出て次の入居者を入れるためには

家賃を下げないといけない、礼金など頭金がなかなか取れない、

一度退去したら少しの汚れでもリフォームにお金をかけて

キレイな状態にしないと入らない。このように、

入居者が入れ替わること自体が「リスク」でしかありません。

そのような状況の中で、空室が出るのをビクビクしながら待ち、

空室が出たら空室対策をああでもない、こうでもないと考えるような

経営をしていて良いのでしょうか。

そこで、これからの賃貸経営で大切になるのが、「テナントリテンション = 長期入居」です。

次回、このテナントリテンションについて詳しくお話します。

経営分析という言葉は耳にされたことありますか?

賃貸経営なんてそんな分析することないよ!

と思われている方も多いことと思います。

特に、管理会社さんに運営を任されている家主様については、

基本的に任せっきりにされている方も多いのではないでしょうか。

しかし、マンションの運営や管理、業務については管理会社に

任せてもいいかもしれませんが、経営については家主様が

自ら関心をもつ必要性があると思います。

これからの賃貸経営では、この“経営”がとても大切になってくるのです。

賃貸経営を簡単に言うと、お部屋を入居者に貸して、

その対価として家賃(収入)をもらう。

住んで頂いている入居者の生活と建物をより良い状態にするために、

管理・運営、または大規模な投資(支出)をしていく。

この収入と支出のバランスが賃貸経営なのです。

では、より安定した経営を行うためには、どうすれば良いのでしょうか。

端的に言うと、「収入を増やして」「経費を抑える」ことで経営は改善されます。

この経営を分析するために用いるのが“キャッシュフローツリー”です。

経営を数字で紐解き、現状の分析をし、問題点を細部まで明確にし、

その改善策を講じて、悪化した経営を改善していきます。

 

 この経営分析をすると、間違った満室経営とは決別できます。

ご自身の物件力や競合物件、市場の家賃相場などを知らずに、

不動産会社さんに言われるがままに家賃を下げて満室にする。

だから、満室経営をしているにも関わらず経営で困っている家主様が増加しています。

経営分析についてご説明させていただきます。

まずは、そのマンションが本来稼ぎ得る最大の収入(総潜在収入)から

空室損(年間平均○室が○ヶ月空く)を差し引きします。

そこから運営費を差し引き実行総収入がでます。

この収入は、このマンションを誰が運営しても同じ結果になるものです。

次の返済額については、借入額や金利、期間により変動しますので、

家主様一人ひとりにより変ってきます。

この返済額を引いて初めて税引き前のキャッシュフローが出てきます。

このキャッシュフローツリーを作成すれば、ご自身の賃貸経営がすべて見えてきます。