経営の極意~管理のカタチ~ 2014年6月17日 12:02 PM
家賃を上げて失敗したとき同様に、借換えをして
失敗するケースもあります。
築16年以上の賃貸不動産で、当初借入をしていた金融機関
の条件より、さらに良い条件を提示してきた金融機関があると
します。さらに良い条件とはつまり、金利が安いということです。
金利が安いとどうなるかというと、申告計算上で経費として扱われる
金利分(利息分)が少なくなるということです。つまり、表面的には
借入返済額が少なくなっているかもしれませんが、税金まで
考えると借り替える前に比べて悪化するケースが出てきます。
逆も考えられます。経費計上できるものが少なくなってくるタイミングで、
利息は高いが、リスケジュール(期間延長)を加えることで、
キャッシュフローが回復するケースもあります。ですので、大事な
ことは“経営をどこでみるか”ということです。表面的な部分だけ
みて賃貸経営をしていると、大変なことになり兼ねません。これは、
オーナーさまご自身がきちんと把握し、対応策を考えていく必要が
あるのです。
ただ、細かい数字の部分や具体的な対策までオーナーさまがする
必要はないと思います。専門的な部分まですることは難しいです。
ですので、全体的な部分をきちんと把握し、オーナーさまの指示の
元で、それぞれの専門家を動かしていくことが大切になってきます。
実行部隊はそれぞれの専門家がすべきだと考えます。それだけの
知識と、賃貸経営を親身になって応援してくれる人脈(パートナー)が
これからの賃貸経営を変えていくのです。
経営の極意~管理のカタチ~ 2014年6月16日 12:02 PM
原状回復工事(リフォーム)やリノベーションについても、
経営管理の視点で考える必要があります。単純にリフォーム
と聞くと、
“お金がかかるなぁ”
“出来る限り安く済ませられないかなぁ”
と考えるオーナーさまが多いのではないかと思います。確かに、
出費を要するものですので、コストは極力抑えるべきだと思い
ます。ただ、原状回復工事にしても、工事箇所を減らしたり、
コストを削減するのに、素人のような施工をする、ということを
してしまうと、間違っているということです。これが結構多いのが
現実です。
しかし、経営という観点で考えると、リフォームなどは基本的に
経費として損金計上できます。ということは、所得税を考えると
どうなのか、ということを考えることも大切になる、ということです。
逆に、室内で大規模なリノベーションを工事を行い、投資額の
大半を減価償却として償却し、家賃が大幅にアップしたとすると、
税引き後の収入が減っている、ということも考えられます。
これは、表面的に考えていると見えてきません。単純に、家賃が
大幅にアップして良かった、としかそのときは考えないと思います。
建物の価値はアップしていますし、耐用期間は延びているので、
その点はOKだと思います。あとは、キャッシュフローをきちんと
みていくことが大切になってきます。
経営の極意~管理のカタチ~ 2014年6月14日 12:01 PM
経営を管理する上でよくあることが、空室を埋めるために
家賃を下げている、というケースです。経営管理から考えると
家賃の設定の方法は2通りあります。
一つ目が、相場家賃から決める、という方法です。これは
オーソドックスな方法で、周辺の賃貸マンション、アパートで
類似物件(競合物件)がどのような条件で募集をしているのか、
ということを調べて、その相場からご自身の賃貸不動産の家賃を
決めるという方法になります。
二つ目が、手取り収入から決める、という方法です。経営を管理
していると、年間の想定収入から家賃をどこまで下げても大丈夫か、
これ以上下げると経営が困難になる、という数字がみえてきます。
ですので、その数字を理解して、その範囲内で家賃を設定する
という方法もあるのです。しかし、相場からかけ離れた高い設定は
論外です。ですので、どちらかと言うと、家賃設定における最低
家賃を決める方法としては最適です。
仲介不動産会社の営業マンの言うがままに家賃を下げる
のではなく、経営計画にのっとって家賃の下げ幅を決めておく、
ということが大切です。そうすれば、空室が増加した、家賃が下がった
と嘆くこともなくなります。
このように、賃貸経営をどの視点でみるかによって、同じ物件でも、
経営戦略が変わってくるのです。
経営の極意~管理のカタチ~ 2014年6月13日 12:01 PM
経営管理の中で大切なことが、表面的なことと、本質的な
ことの見極めが重要になってきます。もう少し具体的に
言うと、賃貸経営において
(表面的なこと)
・空室が増えてきた
・家賃が下がってきた
・滞納がある
・税金が高い(感じ)
・原状回復工事が高い
・入居者からのクレームが多い
などが挙げられます。このようなことは本質的に考えると
問題ではない、というのが経営管理の考え方です。これは
賃貸経営をしていく中で、表面的に表れてくる問題であり、
経営の本質はここにはありません。ただ、このような問題点も
きちんと改善していくことが絶対条件ではあります。
では、賃貸経営における本質的な問題は何かというと、
(本質的なこと)
・手取り収入がどうか
・所得税を差し引いた収入がどうか
・所得税と手取り収入の割合はどうか
というようなことが大切になってきます。このポイントを抑えて
おかないと、賃貸経営が間違った方向にいってしまいます。
本質的なことに焦点を当てていけば、空室対策やリフォーム、
リノベーションに対する考え方、見え方が変わってくると思い
ます。
経営の極意~管理のカタチ~ 2014年6月12日 12:00 PM
⑤経営管理を行っていくことが、これからの賃貸経営を成功に
導く鍵になってきます。賃貸管理業務は最低限必要ですが、
これからはそれだけではなく、経営を管理していくことが大切に
なります。
経営を管理するということは、空室を埋めないと、家賃を上げないと
ということは極端な話、関係ありません。空室を埋めることは手段で
あり、家賃を上げることは手段となります。大切なことは、キャッシュ
フロー分析を行い、いかにキャッシュフローを残すかということです。
ですので、毎年キャッシュフローツリーを作成し、運営費や返済条件に
問題はないか、家賃や入居状況はどうか、ということを分析すること
です。
経営が悪化した場合でも、どこに問題があるのか、ということを
明確にしていくことです。問題点が明確になれば、それを改善する
策を講じるだけでOKです。無理に空室を上げる必要もないですし、
無理に家賃を上げる必要もありません。このように経営からみると、
投資をせずに、家賃を下げて満室にする方が良い場合もあります。
また、低い金利で金融機関が借換えの提案にきても、断った方が
良い場合もあります。
このように、目先の空室や家賃に目をやるのではなく、賃貸経営をみて、
経営を管理していくことが、これからの賃貸経営では必要になって
くるのです。
経営の極意~管理のカタチ~ 2014年6月11日 11:59 AM
空室管理を徹底するポイントがいくつかあります。
空室対策とも関係してくるポイントが多くありますので、
参考にしてもらえればと思いますので、一部ご紹介
させて頂きます。
(空室管理のポイント)
1.換気
2.簡易清掃
3.ポストの点検(集合ポスト・玄関ドア)
4.施錠確認
5.各種住宅設備点検(各水廻り・電気・換気扇など)
6.各種資料の確認(空室対策キット)
空室管理、点検と一言で言っても、最低限これだけのことは
必要となります。実際に管理をしていれば、これに共用部の
管理が必要になります。今回は空室管理ですので、共用部に
ついての紹介はしませんが、賃貸住宅を管理、運営することは
結構手間がかかります。
これから新生活を楽しみに、様々な夢をもってお部屋を探して
いる方に選んでもらわなければなりません。そんなときに、案内
された部屋が汚く、空室がこもり、異臭が立ち込めていると
どのような印象を持たれるでしょうか。お部屋を探している方の
目線に立てば見えてくることはたくさんあります。
経営の極意~管理のカタチ~ 2014年6月10日 11:58 AM
④空室管理については、あまり意識していないオーナーさま
並びに管理会社さんが多く感じます。一般的な賃貸管理業務の
中では入金管理や入居者管理をすることは当然です。ただ、
空室が発生したときに、その空室がすぐに決まれば何も問題は
ありません。しかし、空室が長期化した場合に、その空室をきちんと
管理していないと決まるものも決まらないということです。
特に、これからもっと供給が増え、近隣の同等物件との競争が
厳しくなることが見込まれる中で、いかにして入居者に選ばれる
お部屋にするか、ということが大切です。
同じ条件で、同じくらいの広さ、間取りであれば、空室が綺麗に
保たれている部屋と、ホコリがあり、排水の異臭がする部屋であれば
どちらを選ぶか、ということです。
もちろん、大多数の方は前者だと思います。だから空室を管理する
ということが大切なのです。
これまでは、供給(賃貸住宅)が少なく需要(入居者)が多かったので、
部屋が多少汚れていても、部屋にホコリがあっても、即入居を決める
ということがよくありました。
今の賃貸市場は正反対の状況です。ですので、空室をきちんと管理を
していくとがこれからの満室経営には必要不可欠になります。
経営の極意~管理のカタチ~ 2014年6月9日 5:21 PM
③入金管理は文字の通りで、入居者からの家賃の管理を
することです。今は滞納リスクも滞納保証会社を活用する
ことで、大幅に削減できます。
昔の賃貸経営では、入居者さんがオーナーさまや管理人に
直接手渡しで家賃を持って行っておりました。それが、今では
銀行振り込みになり、銀行口座引き落としになり、という形で
変化しております。このような変化も影響して、入居者さんと
オーナーさまが昔のように顔を合わせて、互いに様子を伺う
ということがなくなりました。何も考えずに賃貸住宅を経営
していると、入居者さんとの関係は益々薄くなる一方です。
だから、運営していく中で入居者さんとコミュニケーションを
とれる場をしかけていくことが重要になってくるのです。
ですので、入金管理ということは業務としてほぼ少なくなって
きているのが現状です。ただ、滞納保証会社の仕組みに
よっては、滞納が発生したら○○日以内に事故報告をして
下さい。そうでないと保証ができません、という会社もあります
ので、その点での管理は必要になります。
滞納督促業務の手間は省かれますが、注意が必要なことが
滞納リスクと入居者トラブルリスクは別物ということです。滞納
リスクは保証会社で回避することができるとしても、その入居者の
質を見極めないと、他の入居者とトラブルを起こし、良い入居者が
出ていってしまうということにもつながり兼ねません。ですので、
滞納保証会社に加入する一方で、その入居者本人の属性を
見極めていく、ということは今後も継続していくべきかと思います。
経営の極意~管理のカタチ~ 2014年6月7日 5:21 PM
②入居者管理という言葉はあまり聞かないかもしれませんが、
言い換えると入居者対応のことです。ですので、水漏れなどの
クレームに対する一次窓口から工事対応、また家賃交渉や
契約事項に関する問い合わせなど、入居者に関するほぼ全ての
対応をするということです。
これからの賃貸管理においては、これも今までのように受身の
管理をするのではなく、能動的な、攻めの管理をしていくことが
大切になってきます。
というのは、今までの賃貸管理における入居者対応は、クレームが
入れば対応するというマイナスからのスタートでした。そこで、素早く
丁寧に、的確に、ミスなく対応して当然。少しでも対応が遅れたり、
ミスがあれば・・・、という状態です。これでは、いくらオーナーさまや
管理会社さんが入居者さんのことを想い、対応してもプラスになる
ことは稀です。
そうではなく、入居者さんからクレームになる前にその種を摘んで
いくことが大切ではないかと思います。こちらから定期的にアンケートを
実施するとか、季節ごとにイベントをするなどして、入居者さんとの
コミュニケーションを蜜にしていくことが重要です。
このような対応をオーナーさまや管理会社さんからアプローチを
かけていくことが、このような飽和状態の賃貸市場で勝ち残る一つの
手段ではないかと思います。
経営の極意~管理のカタチ~ 2014年6月6日 5:20 PM
①建物管理(BM)は、オーナーさまは皆さんご存知のことだと
思います。建物管理やビルディングマネジメント(BM)とも言います。
これは簡単に言うと、建物をより良い形で維持していくために、
必要な最低限の定期的なメンテナンスのことです。
方法としては様々な方法があります。例えば、自主管理をしている
オーナーさまであれば、ご自身で日常的に清掃をしたり、点検を
したりするオーナーさまもおられます。
また、専業家主でなければ難しい自主管理ですので、管理業務を
委託している場合は、その管理会社や別の専門業者に委託する
ケースがあります。
また、その内容に応じて一括で任せることもできますし、個別に
業者や人を変えて委託することも可能です。これはオーナーさまの
考え方一つです。
それぞれの方法により毎月発生するランニングコストも大きく違います。
一般的に言うと、
・オーナーさま自身(かなり安い)
・工種別に個別発注(安い)
・専門業者に一括委託(高い)
・管理会社に一括委託(やや高い)
一般的にみるとこのような形になります。ただ、一概には言えないので、
あくまで参考までにしてください。