北岡剛介のブログ 優良な資産継承物語

経営の極意~管理のカタチ~ 2014年6月5日 5:20 PM

賃貸不動産を所有していると必ずついてくるのが、賃貸不動産の

「運営」です。これまでの賃貸業界では、これを賃貸管理とも言って

いました。賃貸不動産を運営するにあたり、必要になってくることを

箇条書きにすると次のようになります。

①建物管理(BM)

②運営管理(PM)

です。しかし、今までの賃貸管理では、これらのことをぼやっとさせて

きていたのが現実です。そこで、実際に運営する上で、必要になること、

またこれからの賃貸経営で考えるべきことを私なりにまとめてみます。

①建物管理(BM) ★3

②入居者管理 ★4

③入金管理 ★4

④空室管理 ★2

⑤経営管理 ★1

⑥コミュニティ管理 ★2

★1がこれからの賃貸経営を成功に導くためには重要で、★4になるに

従って当然の業務になってきます。これからはこのような賃貸管理形態を

とっていくことが、厳しいと言われる賃貸市場の中で、入居者から選ばれ、

且つ経営的な視点で運営をしていくことができ、成功することができると

考えています。

今は、ここまで考えなくても今までの延長線上で運営し、満室経営をする

ことができるかもしれません。しかし、これから5年、10年と考えた場合に、

この6つの観点で運営をしていくことが必ず必要になります。

具体的にどのような取り組みをしているか、ご紹介していきます。

(入居者満足につながるサービスの例)

①-1 入居時に特典サービス

①-2 優良入居者には毎年サービス

①-3 共用部の水栓開放

①-4 イベントの企画と運営

①-5 こちらからクレーム事前対策(アンケート)

退去を事前に把握することで、どのくらいの効果があるのか

を数字でみていきたいと思います。

繁忙期で多いのが、3月中旬や3月末という募集のかけにくい

ときに退去するということです。繁忙期は2月から3月にかけてが

最も入居者が移動する時期となります。この時期を少しでも

外すと賃貸での入居は苦戦するケースが多くあります。

(何も対策を打たない場合) ※家賃は8万円とする

・退去通知:2月末

・募集開始:最短3月初旬

・募集期間:1.5ヶ月

・入居開始:4月中旬

・空室損失:6月入居として▲16万円

(事前に把握している場合)

・退去通知:2月末

・募集開始:最短1月初旬

・募集期間:3.5ヶ月

・入居開始:4月中旬

・空室損失:4月中旬入居として▲0万円

これは極端な例ですが、事前に退去予定が分かっていれば、

様々な手を打つことができます。例えば、4月中旬入居の

場合、家賃1ヶ月無料とか1年間家賃10%OFFなどです。

このようなキャンペーンをしても、上記の空室損失を考えると

プラスになります。他にも、壁紙を選んでもらうことができる、など

色々あります。

このように、数字で考えてもメリットは大きくあります。

具体的にどのような取り組みをしているか、ご紹介していきます。

(入居者満足につながるサービスの例)

①-1 入居時に特典サービス

①-2 優良入居者には毎年サービス

①-3 共用部の水栓開放

①-4 イベントの企画と運営

①-5 こちらからクレーム事前対策(アンケート)

こちらからクレームを拾いにいく、というと拒否反応を起こす

オーナーさまが大半だと思います。しかし、よく考えてみて

下さい。入居者さんがちょっとしたことでも、オーナーさまには

言えず不満を抱えていると、年月が経つにつれて大きくなって

きます。そして、あるタイミングを機に退去してしまう、という

ことが多くあります。

逆に、クレームが小さいときに対応しておけば、後で予期せぬ

出費を防げたり、未然に防げた退去をみすみす手放してしまう

ということに繋がります。これもまた、数字として見えるものでは

ないですし、入居者のクレームを拾うことは抵抗が強いと思い

ます。しかし、賃貸管理をしていると、そのような小さな不満が

積もって退去になったというケースが多々あります。

年に2回程度、入居者さんへのアンケートを実施し、退去予定

などを調査していくことも大切です。

退去予定も1ヶ月前に分るのと、3ヶ月前に分かるのとでは、大きく

違います。特に繁忙期前後ではシビアな問題になります。

例えば、4月中旬に退去する方がいるとします。この方は契約上、

3月中旬に申し出をしてくるでしょう。しかし、3月中旬から4月末

から入居できます、と募集をかけても厳しい現実があります。

これを1月中旬に掴むことができれば、そこから募集をかけることが

でき、この時期はお部屋探しをしている方も多いです。

また、キャンペーンなどで条件を変更したり、内装をバリューアップ

したりと様々な工夫をすることができます。

このように、入居者さんに定期的にアンケートを実施することは、

様々な点でテナントリテンションに繋がってくるのです。

具体的にどのような取り組みをしているか、ご紹介していきます。

(入居者満足につながるサービスの例)

①-1 入居時に特典サービス

①-2 優良入居者には毎年サービス

①-3 共用部の水栓開放

①-4 イベントの企画と運営

①-5 こちらからクレーム事前対策(アンケート)

賃貸マンションにコミュニティを形成していくことが、これからの

賃貸経営では大切になってきます。昔の日本では、近所付き合いが

一般的に行われており、子供が学校から帰ってきて、近所の

おばちゃんが面倒を見る、ということが当たり前でした。

また、おかずが余ったら隣の家族に分けたり、野菜を分けたりという

ことが頻繁に行われていました。まだ、田舎の方ではこのような風習が

残っている地域もありますが、都会になればなるほど薄れています。

これからの賃貸住宅でも、このような地域のコミュニティを取り戻して

いくことが大切です。また、賃貸マンションの場合、将来的には地域まで

巻き込んだコミュニティの運営をしていく必要があると思いますが、

まずはそのマンション単体でのコミュニティをつくることです。

最近ではよく耳にするようになってきたシェアハウスというのも、このような

部類に属します。

コミュニティが人を育て、人々の安全を守っていきます。また、これからの

賃貸住宅に住まう世代の入居者は、このようなコミュニティを強く望んで

いるのです。入居者のニーズに合った、他にはない企画・運営をしていく

ことが、これからの賃貸経営には必要不可欠となってくるのです。